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【ジョジョ】砂漠のベール院

原作軸太陽戦前。 要するに砂漠での一コマ。
あの時の花京院は『ベール院』と称しても良いと思ってる。
なので、このタイトルは大真面目につけた結果です。(真顔)












【砂漠のベール院】


砂漠と聞いて大体の人は『暑い所』だと連想するだろう。
そして『暑いなら薄着になれば良いじゃない』と思うかもしれない。
しかし、それは大きな間違いだ。
あの暑さの中で素肌を晒すなんて行為をすれば、その肌は火傷による炎症を起こす。
そもそも日焼けとは軽い火傷の事を指すので、当然の結果ではあるが。
故に、砂漠へ立ち入る際は逆に着込むのがセオリーだ。
肌を覆えば覆う程効果はある。

「……と、いうわけだ。 理解して頂けましたか、承太郎?」

花京院はそう演技がかったように肩を竦めてみせた。
頭を覆うように布を巻いた姿に問いかけられた回答としては十分だと自分で自分を褒める。
現に承太郎も「ふぅん」と空気が抜けるような返事を返していた。
素っ気ない態度に思えるが、これは納得した態度である。
期間でみれば大した長さの付き合いではないが、四六時中行動を共にしていれば流石に把握出来る。
いや、まあ、把握出来るぐらい見続けていたのもあるだろうが。

「きみやジョースターさんは帽子があるから大丈夫だろう」
「ポルナレフはいいのか」
「……あれだけ髪を逆立てていたら地肌は無事なんじゃあないか?」

何の根拠もない憶測である。
あの髪型に合う帽子を探すのも骨が折れる作業だとは思うが。
だからと言って突き放す花京院でもない。
一応彼の分の布地も購入済みである。

「わざわざ布を買うこたぁねーだろうが」
「帽子を購入する方が『わざわざ』だよ。 砂漠を抜けた後でも使い道はあるものさ」

そのまま頭に巻き続けても良し。
冷え込む夜にストールのように使うも良し。
負傷した際の止血に使用しても良し。
工夫次第で使い方は幾通りにもなる。

「ふぅん」

説明を終えると、再び承太郎は気のない返事を漏らした。
やはりこれも納得している返しである。

「おーい、承太郎! 花京院!」

遠くから二人を呼ぶジョセフがして、揃ってそちらへ視線をやる。
少し前まで落馬(落ラクダ?)を繰り返してボロボロのジョセフが、馬上から手をこまねいていた。
ようやく乗りこなせたのでコツを教えたいようだ。
「やれやれだぜ」と呆れながら呟く承太郎に、笑みを零しつつ「行こうか」と脇を通り過ぎる。
いや、正確には通り過ぎようとしたら腕を掴まれて静止させられた。

「なんだい、承、」

言葉はそこで途切れた。
頭に被った布と共に体を引っ張られ、驚きで一瞬言葉に詰まったからである。
いきなりの行動に非難の声をあげようとしたが、再び言葉は途切れた。
そっと触れるだけの、非常にらしくない口付けにより、物理的に塞がれたからである。
長いーー実際は一秒にも満たないーー時間が経って承太郎は花京院を解放した。

「……確かに使い道はあるな」

べろり、と満足げに舌なめずりをする目の前の男を見上げていた花京院は、ハッとして砂漠の先を見やる。
いくら布の影になっていたとは言え、先程の状況を直視されていたら弁解はほぼ不可能だ。
幸いジョセフとポルナレフは互いに会話を交わしているようで、こちらを向いていなかった。
その光景に安堵しつつ「きみねぇ……」と苦言を呈すも、承太郎はあまり気にした風もなく「行くぞ」と花京院を促した。
先程とは逆の流れである。

「……承太郎!」

そう、逆なのだ。
花京院は自分の横をしれっと通り過ぎようとする承太郎の腕を掴んだ。
「どうした」と振り返る寸前、反対側の腕を伸ばして承太郎の頭上の帽子を奪い取る。
突然の奇襲。
まさかやられ返されるとは思いもせず、若干呑気してた承太郎の動きが鈍ったのを、花京院は見逃さない。
(同性としては複雑な気持ちではあるが)背伸びをして、今度は自分から口を塞いでやる。
奪い取った帽子を顔の横に翳して影を作った状態で。
そして再び実際の時間と体感時間に差異が生まれる中、花京院は承太郎から離れた。

「……きみの帽子にだって、使い道はあるさ」

帽子を差し出しながらニヤリと笑ってみせる。

「どうやら、そうみてぇだな」

承太郎もニヤリと笑い返し、帽子を受け取って被りなおす。
鍔が承太郎の目を影の中へ隠した。
ギラギラと輝くグリーンが、薄い闇に浮かぶ。
急に喉が渇いた気がした。

「何チンタラやってんだよ! 早く来やがれ!」

また遠くから呼ばれてそちらに視線を移せば、ラクダに乗ったポルナレフが居た。
この短時間でコツをモノにしたらしい。

「やるじゃあないか、ポルナレフ」
「おれたちも負けちゃあいられねぇな」

今度こそラクダの元へ向かうべく、二人は揃って並んで歩き始めた。
この戦いとも駆け引きとも呼べるやりとりの結末は砂漠を越えてからになるだろう。
砂漠を照りつける太陽にも似た強い輝きを湛えた緑を思い出しながら、花京院は布を巻き直した。

「あぁ、本当に便利な布だ」

期待に胸躍らせる締まりの無い表情を覆うのにも使えるだなんて。
『熱さ』にやられた渇きを潤すように、花京院はゴクリと唾を一つ飲み込んだ。





*****

( ゚∀゚)o彡°ベール院!ベール院!
あの時の花京院は『一見女性的に見られがち』というスペックを全力で発揮してましたね。
あぁもうくっそ可愛いッ。 ディ・モールト可愛いッ!
でも中身は男前というギャップがとてもたまらないので、こんな内容になりました。
やられたらやり返す系受け。
承太郎は真顔デレ系攻め、だったら良いな。
2人とも格好良く描写したいです……日々是精進也。

3部アニメ4クール&全スタンド登場確定記念だったり。
早く太陽戦見たいです。 あと死神13戦。

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